真珠(パール)の特徴
まず真珠の特徴についてですが、パールは貝から採れる宝石です。
ダイヤやアメジストなどの他の宝石は地中の鉱石に含まれるものが多いですが、真珠は貝が分泌する外套膜から生成されます。
天然で生成された真珠は非常に希少価値が高く値段も高価ですが、人間が手を加えて作られる養殖真珠は近年とてもリーズナブルに購入することができるのも大きな特徴ですね。
真珠は炭酸カルシウムと、タンパク質のコンキオリンという成分が複雑に混ざり合って作られます。
天然で採れる真珠も養殖真珠も見た目が同じになることは無く、1粒1粒がそれぞれ独特の美しい輝きを放ちます。
エジプトではおよそ紀元前から人々に愛されきた宝石で、世界三大美女のクレオパトラがその美貌を維持するために真珠の粉を飲んでいたとも言われています。
日本でも魏志倭人伝や日本書紀、古事記、万葉集などにも「真珠」という言葉が登場しています。
万葉集には真珠の歌が56首も読まれていることで有名ですが、昔は「人魚の涙」「白玉」「まだま」などと呼ばれ、貴族などの間で非常に重宝されてきました。
また真珠はその見た目の美しさや天然ものの希少価値が素晴らしいだけでなく、加工のしやすい宝石としても人気です。
真珠のネックレス、真珠のブレスレット、真珠の指輪などは多くの女性が憧れますね。
真珠の繊細で控えめな輝きは時代を経て現代の人々の心も魅了しています。
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真珠(パール)の種類
真珠は大きく分けて全部で4つの種類があります。どの真珠も天然ものはとてもめずらしく、その美しさには誰もが心を奪われてしまいます。
有名なアコヤ真珠、淡水パール、ケシ真珠、マベ真珠、白蝶真珠(南洋珠)、黒真珠(ブラックパール)の順番にその特徴を見ていきましょう。
アコヤ真珠
アコヤ真珠は日本では「和珠」とも呼ばれている真珠で、世界一般的によく見られる真珠を指します。
大きさ7センチほどのアコヤ貝に生成される真珠であることからこの名前が呼ばれています。
アコヤ真珠は比較的おだやかな波で水温が15度から23度程度の浅い海で多く採れます。日本では長崎県、熊本県、愛媛県、三重県が産地として有名ですね。
大きさは直径6mmぐらいのものが多いですが、9mmを超えるものになると非常に希少価値が高くなります。
アコヤ真珠は主にシルバーやクリーム色をしていますが、その中でもうっすらとピンク色をしたものは特に女性に人気があります。
淡水パール
淡水パールはイケチョウ貝という二枚貝から採れる真珠です。日本では天然よりも養殖で生成されることが多いですね。おもに琵琶湖など淡水の湖で養殖されます。
現在日本の市場に出回っている淡水パールのほとんどは中国産になります。
大きさは直径2mmぐらいの小さなものから10㎜を超える大きなものまで様々です。
形が楕円形をしているのが大きな特徴で、色はアコヤ貝と同じくシルバーやクリーム色をしたものが多いですが、まれにピンクやオレンジの色味を持つ淡水パールもあります。
色付きの真珠はやはり少し高価な宝石として扱われますが、見た目の可愛らしさや女性らしさからとても人気があります。
ケシ真珠
通常の真珠は石の真ん中に核を持つものがほとんどですが、ケシ真珠はその核を持たないとても小さな真珠を指します。
核を持たないため綺麗な丸い形にはなりにくく、さざれ石や小石のようないびつな形をしたものが多いため値段もとてもリーズナブルです。
1粒ではジュエリーとしては使えないことも多いですが、たくさんのケシ真珠を使ったネックレスやブレスレットなどは見た目のバラエティも豊かで個性的なアクセサリーとして人気があります。
マベ真珠
マベ真珠はマベ貝から採れる真珠を指します。半円の形をしていて、虹色に輝く光沢を持っているところが大きな特徴です。
天然ものは非常にめずらしく、日本では主に沖縄の奄美大島で養殖されています。
マベ真珠は通常の真珠よりも養殖をするのが難しいとされてきましたが、近年は技術の向上で少しずつ市場への流通量が増えてきました。
めずらしい涙形やハートの形をしたマベ真珠も数は少ないものの人気が高いですね。
白蝶真珠
白蝶真珠は白蝶貝から採れる真珠で「南洋珠」とも呼ばれます。おもにオーストラリアやインドネシアなど暖かい海で採れる真珠です。
温かい海で母貝が大きくなるため真珠の巻きが厚い立派な見た目のものが多いのが特徴で、10㎜以上の大きな真珠もあります。
ほとんどは白やシルバーカラーですがまれに黄色や金色が混ざるものがあり、これらは希少性の高い真珠として取り扱われます。
小さな粒の真珠のアクセサリーも素敵ですが、白蝶真珠のアクセサリーはとても見栄えがしてゴージャスな雰囲気を楽しめるのが良いですね。
黒真珠
黒真珠は黒蝶貝から採れる真珠です。ブラックパールとも言われています。
見た目が濃い青や紫、黒い色をしているのが特徴です。天然ではとてもめずらしく、昔は幻の真珠と言われていました。
黒真珠に魅せられる女性は多く、昔は貴族やお金持ちのマダムなどが自分の地位や名誉のためにこぞって身に着けて楽しんだと伝えらてています。
近年は養殖技術の向上によって手に入れやすい真珠になりましたね。黒真珠も白い真珠と同じように静かな輝きを放つ繊細な輝きが魅力です。
天然の黒真珠は緑色の色素を持つものはクジャクの羽のように美しく、見た目の神秘的な輝きから最高級の宝石として取り扱われています。
真珠(パール)の効果
真珠(パール)は6月の誕生石でもあります。誕生石は1月から12月までの各月にそれぞれ定められた石で、身に着けることでたくさんの良い効果を得られると考えられています。
真珠には健康、円満、純潔、富、長寿などの良い効果がたくさんあると言い伝えられています。
素朴で繊細な輝きを持つ真珠は邪気を清め、心身ともにプラスのパワーを高めてくれます。一般的に運気全体をあげてくれる素晴らしい石だと言われています。
冠婚葬祭に欠かせない真珠(パール)
日本では真珠は冠婚葬祭に欠かせない宝石の1つです。
結婚式などに出席する時はドレスや和装に真珠のアクセサリーを付けるととても華やかな装いになります。
2連の真珠ネックレスやカラーパールのアクセサリーは女性らしい可愛らしさもあって素敵ですね。
大人の女性なら冠婚葬祭でお祝い事でも弔事でもどちらでも使える真珠のアクセサリーを1つ持っていると大変重宝します。
まとめ
真珠は様々なシーンで使えるとても便利で魅力的な宝石です。
種類や値段も豊富な真珠ですが、どれ1つとして同じものはなく自分だけのお気に入りの1点を見つけることができる歓びも感じられます。
ぜひ素敵な真珠を見つけてその一生涯の輝きを楽しんでくださいね。