宝石と言われて思いつくいくつかの中に、ルビーが出てくる人も多いのではないでしょうか。ダイヤモンドに次ぐと言っても過言ではないくらいの人気や知名度の高いルビー。
赤く輝くルビーは女性に大人気の宝石です。今回はそのルビーの魅力やリフォームについて詳しく解説していきます。
ルビーとはどんな石?
宝石の中でも特に有名で人気のあるルビー。「ルビーはどんな石?」と聞いて答えられない人はおそらくほとんどいないでしょう。たとえば婚約指輪…といえばダイヤモンドを頭に思い浮かべる人はたくさんいますが、最近ではダイヤ以外にルビーなど他の石の人気も高まっています。
今回は特にルビーに注目して、種類やルビーを使ったジュエリーについて詳しく紹介していくので、ルビーの魅力に触れてみてください。
ルビーの特徴
ルビーは酸化アルミニウムの結晶である「コランダム」という鉱物グループに属しています。ルビーだけでなく実はサファイアも同じコランダムの仲間で、違いはその色。コランダムの中で赤い色をしているのがルビー、そのほかの色はサファイアという分類です。
この色の違いは鉱物に含まれる不純物によって決まり、クロムが1%ほど混じると赤いルビーになるのですが、クロムの量によってピンクから濃い赤まで色が変化します。
また鉄やチタンが含まれると色は青く変化し、サファイアになるのです。
ルビーの効果
「宝石の女王」と呼ばれるほど気高いルビー。その美しい赤は「火」を連想させ、ルビーにはあなたの内に秘めた「情熱」を引き出してくれるパワーが備わっています。
中世には病気を治す力が秘められていると考えられ、粉末にして飲んでいたという記録も残っているほど、強いパワーを持つ石です。なにか困難な障害にぶつかったとき、何かに躊躇しているとき、ルビーは乗り越えられる強い気持ちを授けてくれるでしょう。
またカリスマ性を高め、あなたの魅力を引き出してくれる力もあるため、ルビーはあなたの恋愛力を高めてくれます。意中の人がいる人はルビーの力を借りて、あなたの魅力を伝えてみてはいかがでしょうか?
7月の誕生石
石には誕生石といって、1月から12月までそれぞれの月にシンボルとなる石が振り当てられています。生まれ月の石を身に着けていると幸運を呼び寄せ、自分の魅力を引き出してくれるといわれています。
誕生石の歴史は18世紀に宝石商が考案し始まったものですが、今やすっかり定着し誕生石のジュエリーをプレゼントすることが定番の一つになっているほどです。
そしてルビーは7月の誕生石。情熱の赤は7月の夏の暑さによく似合います。また月の誕生石以外にも365日の誕生石も存在するのですが、ルビーは2月23日の誕生石です。2月23日の誕生日の方、または7月生まれの方はぜひルビーのジュエリーを身に着け、運気を強めてください。
ルビーの種類(産地)
ルビーにはコランダムという鉱物の一つですが、ルビーの中にも種類があるのをご存知ですか?ルビーは産地によって含まれる含有物が違い、それによって色合いも淡いピンクから深紅の赤まで変わってきます。
また産地によってルビーの価値も違うので、ルビーの産地や種類もぜひ覚えておきましょう。
ピジョンブラッド
ルビーの中で最も高級で貴重だといわれるのがこの「ピジョンブラッド」というルビーです。
「ピジョンブラッド」とは「ピジョン」=「鳩」、「ブラッド」=「血」で「鳩の血」という意味があり、その名前の通り、ピジョンブラッドは血のような深紅の色が特徴です。
クロムの含有量が特に多く、また黒ずんだ色合いをもたらす鉄の含有量が少ないため、とても鮮やかな赤い色をしています。その美しい赤はルビーの価値を高め、ピジョンブラッドはルビーの中でも最高級品にして非常に希少価値の高いものとされているのです。
ピジョンブラッドの産地はミャンマーで、中でもモゴック産のルビーが最も産出量が少なく美しい最高級品だといわれています。
サザビーズのオークションで史上最高額の値がついた「サンライズ・ルビー」もこのミャンマー、モゴック産のものです。
サンライズ・ルビーは25.59カラットのモゴック産ピジョンブラッドにダイヤをあしらい指輪にしたもので、2015年当時約34億5千万円の値がついています。
ビーフブラッド
ピジョンブラッドに対してビーフブラッドはタイで産出されるルビーのことを指します。
ビーフブラッドは鉄分が多く含まれているため少し黒みがかった赤になります。そのため色合いに深みが出て、同じ赤でも落ち着きのある色になるのがビーフブラッドの特徴です。
ビーフブラッドはピジョンブラッドと比べて価格が半額程なのですが、そもそもピジョンブラッドは手に入らないほど高額なので、ビーフブラッドも大変価値のあるルビーと言えます。
人気があり、一般的にルビーらしい色合いをしているため鑑定書に「ルビー」と書かれているものはビーフブラッドが多いようです。
チェリーピンク
チェリーピンクはとても明るい色をしたルビーで、深紅よりもピンクに近い軽やかな色合いをしています。スリランカやベトナムで多く産出されるルビーで、愛らしいピンクがかった赤は透明度が高く、ファッション性に優れているので若い女性に人気です。
ただクロムの含有量が低いため落ち着きのある深い赤にはならず、ピジョンブラッドやビーフブラッドのような見た目の高級感はありません。
しかしピンクがかった赤いチェリーピンクは、とても可愛いので宝石としての価値は低いもののアクセサリーとしては人気があります。
インド・スター・ルビー
ルビーの中には「インド・スター・ルビー」という宝石もあります。インド・スター・ルビーは赤ではなく少し青みがかった紫色をしています。
色合いは不透明で石にスターが浮かび上がっているのが特徴です。
同じコランダムとはいえ、いわゆるルビーとは違うためジュエリーとしての価値はありませんが、神秘性があり気力を充実させてくれるパワーがあるといわれています。
ルビーを使ってジュエリーリフォームをしたい
美しく価値のあるルビーですが、ジュエリーのデザインが古くなってしまうと使いづらくなってしまいますよね。ご両親から譲り受けたもの、昔の思い出が詰まったジュエリーなど、宝石箱の中にしまい込んでいるだけでは少々もったいないというものです。
せっかく価値のあるジュエリーですから、身に着けられるようにデザインを今風に変更するジュエリーリフォームがおすすめです。思いの詰まったルビーはそのままに、ジュエリーの台座部分やデザインを今風に変えて蘇らせるのがジュエリーリフォーム。
自分用に、そして親から子に受け継いでもらうときに、ぜひリフォームを検討してみてください。
お持ちのルビージュエリーでリフォーム
ジュエリーのリフォームは主に2つの方法があります。
一つ目はお持ちのジュエリーのルビーをそのまま使い、新しいデザインへとリメイクする方法。そして2つ目はルビーの一部を使ってリメイクする方法です。
まずはお店にお持ちのルビージュエリーを持参し、スタッフとデザインについて話し合うところから始めましょう。もしも好みのデザインがあるのでしたら、雑誌の切り抜きなども持参し、お店の人と意思疎通ができやすい状態にしておくとスムーズです。
また、どんなデザインが良いのかまだ分からないのであれば、お店の人とカタログなどを見ながら一緒にデザインを考えていくのもおすすめです。
ルビーのルースからリフォーム
すでにアクセサリーとして身に着けられるジュエリー以外にも、ルビーのルース(裸石)だけお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
その場合もリフォームは可能です。リフォームというよりもルビーを使ってアクセサリーを新しく作る…といった方が合っているかもしれませんね。
ルビーのルースをリフォームする場合は、まずどのようなアクセサリーを作りたいのか、そこからお店の人と話し合います。指輪にするのか、ネックレスにするのか…ルースですからデザインは文字通り無限大です。
特に海外でのお土産などではルースだけいただくこともありますよね?そんな場合はそのまましまっておかず、身に着けられるようにリフォームしてみましょう。
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どんなアイテムにリフォームする?
ジュエリーのリフォームは本当にたくさんのデザインに仕上げることが可能です。しかしデザインが多ければ多いほど迷ってしまいますよね。
問題はルビーをどのようにリフォームすればよいのか?です。ここではいくつかおすすめのデザインを紹介していくのでぜひ参考にしてみてください。
指輪
深紅のルビーは指輪へのリフォームが人気です。指や手元が動くたびにキラキラと赤いルビーが光るさまは品があり、つい目を奪われてしまいます。赤いルビーはプラチナリングだけでなく、ゴールドリングにもとても映えます。
また赤いルビーの色はハートを連想させるため、ハートカットにするのもとても好評。細いリングに赤いハートのルビーをあしらうデザインは若い女性が好むデザインです。
またルースをリフォームに持ち込む場合は、ルースを横一列に配置するデザインも品がよく高級感があります。また、ルビーの両隣にダイヤモンドを配置すると、ルビーだけのデザインよりもよりゴージャスに品よく仕上がるため、婚約指輪などにもおすすめです。
ネックレス
ルビーなら胸元を彩るネックレスもおすすめです。大きめの美しいルビーならあえてデザインに凝るよりも、シンプルに石だけを身に着けているようなデザインはいかがでしょう?
ティファニーのバイ・ザ・ヤードのシリーズのようにシンプルでも存在感のあるネックレスはとても人気があります。ルビーを際立たせるためにあえて細身のチェーンを選び、ルビーそのものを美しく強調するととてもエレガントです。
少し小さめのルビーなら周りをダイヤモンドで囲うデザインにするとゴージャスで存在感が増します。また、ルビーのカットも若い女性ならハートや花、落ち着いた大人の女性ならラウンドやオーバルが人気です。
ピアス・イヤリング
ルビーの指輪をピアスやイヤリングに変えて使用するのも、人気のリフォーム方法です。
例えばハートのルビーを組み合わせてフラワーデザインにしている可愛い指輪がありますが、そのハートカットのルビーを取り出してピアスにリフォームするのも素敵です。
一粒ルビーのピアスならどんなシチュエーションでも邪魔することなく、エレガントに身に着けられますし、細いチェーンをつけて揺れるピアスにリフォームすると遊び心が増しますよね。
指輪からルビーのピアスにリフォームする場合は、ルビーが一粒しかない場合が多いのでピアスはできないと思う人もいらっしゃいますが、片耳ピアスも素敵です。
またルビーの一粒ピアスにダイヤモンドを揺れるように縦につけて、もともとのピアスよりもエレガントに、よりゴージャスにグレードアップするリフォームすることもできます。
ブレスレット
ルビーのネックレスや指輪をもっとカジュアルに身に着けたいのであれば、ブレスレットにリフォームする方法もおすすめです。ブレスレットはネックレスや指輪よりもカジュアルなのに、それでいて女性の手元を美しくエレガントに演出してくれます。
同じルビーで同じブレスレットチェーンを使っても、ルビーの留め方によってブレスレットの表情がガラリと変わるのもリフォームの面白いところです。
例えばルビーを爪で留めるとエレガントな印象になりますし、フクリンタイプならやわらかく可愛らしい印象に変化します。カジュアルに使いたいのか、特別な日に使いたいのか、身に着けるシーンに応じてリフォームのデザインを考えることもおすすめです。
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まとめ
いかがでしたか?今回はルビーについて紹介してきました。
紀元前から聖書や神話にも登場するほど愛されてきたルビー。深紅の輝きはダイヤモンドに劣らない美しさを放ちます。
価値のあるルビーは親から娘へと受け継いでいって欲しいもの。もしも引き出しの中にずっと眠っているルビーをお持ちなら、これを機会にリフォームしてみてはいかがでしょうか?