貴金属の刻印の意味とは?金種別刻印一覧や巧妙な表記の見分け方まで徹底解説!

貴金属の刻印って?

貴金属にはさまざまな種類があります。金や銀、プラチナやシルバーなど一目見ただけでは金属の種類が分からない時は、貴金属の刻印を見て種類を見分けることが可能です。

貴金属の刻印は金属の種類や国が定めた品質基準を表すマークの他に、石の重量や商品を販売しているブランドの名前などが刻まれているものもあります。

貴金属は一般的に日本工業規格(JIS)や国際標準企画(ISO)などが取り決めた制度により、その金属の純度を千分率を用いて表示するよう義務付けられています。

一般に出回っている貴金属の中には、数字やアルファベットの他に絵で貴金属の表記をしている場合もあります。

フランスなどでは18金よりも純度が高い金にワシなどの絵を刻印したり、イギリスでは金に王冠の絵を刻印するケースもあります。

貴金属の刻印について詳しく知ることで、その商品の実際の価値を知ることができます。

金種刻印がされている位置は?

貴金属の種類の刻印については、アクセサリーなどの種類によって場所がだいたい決まっています。

実際にアクセサリーを手に持つことができる場合は、以下のポイントをチェックしてみましょう。

指輪

指輪の場合はリングの内側に刻印が入っていることがほとんどです。リングの地金の金属の種類、ダイヤや天然石が付いた指輪の場合はそのカラット数(石の重量)についても同様に刻印されています。

エンゲージリングやマリッジリングでは記念日の日付やメッセージを一緒に刻印することもよくあります。

ネックレス

ネックレスの場合は両端の留め金の部分に刻印が入っています。通常はネックレスの金具の受け手側のプレートのところに刻印します。

ピアス・イヤリング

ピアスはポストとキャッチが分かれるため、両方に刻印されている事が多いですね。とても小さなピアスの場合は刻印がされていないこともあります。

通常はデザインが施された裏側に刻印されますが、針の部分や側面に刻印されている場合もあります。

イヤリングも基本的にはデザインが施された表面の裏側に刻印されます。

クリップタイプのイヤリングの場合はクリップの内側、ネジを回して止めるタイプはネジに刻印されることもあります。

ペンダントブローチ

ペンダントはネックレスのように金具が付いているものは主に金具の受け手側のプレートに刻印されます。

金具がついていないものはペンダントトップの裏側や側面に刻印されます。

ブレスレット・バングル

ブレスレットは金具が付いているものはネックレスなどと同様に金具の受け手側のプレートに刻印されます。

金具が付いていないブレスレットやバングルなどは、本体の裏側や側面、またはパーツそのものに刻印される事もよくあります。

金種の見分け方・表記

では次に貴金属の種類の見分け方や表記の違いについて見ていきましょう。

小さなアクセサリーの場合は刻印がとても見えづらいこともあります。必要に応じて拡大鏡などを用いてしっかり刻印を確認しましょう。

ゴールド

貴金属は主にその純度を千分率で表示することが義務付けられていますが、ゴールド(金)に限っては24分率で表示するのが一般的となっています。

ゴールド(金)の刻印は、純度99.9%は「K24」、91.7%は「K22]、90.0%は「K21.6」、83.5%は「K20」、75.0%は「K18」、58.5%は「K14」、50.0%は「K12」、41.7%は「K10」、37.5%は「K9」と刻印されます。

純金というのは金が99.9%以上含まれる場合のみ使用できる表記で、よく目にする「18金」は、18/24=75.0となり、75%の金が含まれるという意味になります。

ゴールド(金)の刻印は上記の「K」の他に、ヨーロッパなどでは「KT」というアルファベットが刻印されているものもあります。

「KT」は「Karat」の略で、意味は全く同じです。「18KT」は「K18」、つまり18金を意味する刻印となります。他にも中国では「万足金」は「K24」、「千足金」は「K22」、「足金」は「K20」を表します。

プラチナ

金よりも高価で希少価値があるプラチナ(白金)は「Pt」と刻印されます。プラチナ(白金)は純度を千分率で表示します。

プラチナ(白金)の純度が100%の場合は「Pt1000」、90%は「Pt900」、80%は「Pt800」といった感じです。

プラチナ(白金)を表すアルファベットは「Pt」以外に「Pm」もあります。「Pm」は「Pt」という表記の前に使われていたアルファベットで、アンティーク製のプラチナアイテムに刻印されています。

中国では「Pt1000」を「純白金」「正白金」と刻印することもあります。

シルバー

シルバー(銀)を使ったアイテムは比較的リーズナブルでカジュアルに楽しめる一方で、素朴な輝きが魅力です。

シルバー(銀)は純度100%の場合は「SV1000」、95%は「SV950」、80%は「SV800」と刻印します。

「SV」のほかに「SILVER」「Sterling」という刻印もあります。

巧妙な表記に注意!刻印をチェックする際に気をつけるべきこと4選

貴金属の刻印については上記の通りですが、製品によっては巧妙な表記で粗悪品が紛れ込んでいる場合もあるため注意も必要です。

刻印だけを鵜呑みにするのではなく、以下の4つのポイントについてもしっかりチェックして製品を見極めなくてはいけません。

①見た目の色や説明が刻印と違う

まずは貴金属の見た目や色に関してです。ゴールド(金)やプラチナ(白金)、シルバー(銀)はそれぞれ輝き方に特徴があります。

普段から質の良い貴金属で目を養っておくことで、一目見て微妙な色の違いが分かるようになります。

明らかに純金ではないのに「K24」などと刻印されているような怪しい製品には手を出さない方が無難ですね。

②メッキの刻印の場合も

ゴールド(金)が使われているものにはメッキの刻印がされているものがあります。いわゆる表面に薄く金を張り付けた製品です。

メッキの刻印には、真鍮にニッケルでメッキをしてから薄く金を張り付けた「GP」(GOLD PLATED」や、GPよりも金の層を厚くして見栄えを良くした「GF」(GOLD FILIED」などがあります。

またメッキは金以外に銀メッキもあります。銀メッキは「SILVER G」「SILVER F」などと刻印されます。

メッキ製品はいずれもゴールドやシルバーを張り付けているだけで、使われている鉱物は真鍮などがメインとなります。

大きくて重いゴールド製品やシルバー製品が格安で販売されている時は、見た目の豪華さに惑わされずにメッキ表示がないかしっかり刻印を確認する必要があります。

③「あとK」には注意

ゴールド(金)を表す刻印には、「あとK」と呼ばれるものが存在します。

ゴールド(金)を表す刻印は「K24」「K18」とKのアルファベットは先にくるのが一般的ですが、時々「24K」などとKが後ろについていることがあります。

Kが後ろについているものは「24K」なら「12K」、「18K」なら「9K」と半分程度しか金が含まれていない粗悪品も出回っています。

刻印を見る時は「K」がどこについているか注意しなくてはいけません。

④「色」の刻印の場合もある

また貴金属の刻印はごくまれにアルファベットが色を表しているケースもあります。

「P」と刻印がありプラチナだと思い購入したものが、実際は「Pink」のPだったという可能性も無いわけではありません。

このあたりもよく観察して製品を見極める必要がありますね。

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まとめ

貴金属を購入するときは信頼できるお店で購入するのが一番ですが、高額な製品を購入する時はやはり自分で刻印の意味などを理解していると安心が違います。

ぜひ知識の1つとして覚えておきましょう。

 
 
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